相続マイスター講座13期   第8講座の感想

小林智_㈲コンサルティングネットワーク13-1
今回のセミナーでは、信託を活用した相続スキームについて学びました。その中で最も印象に残っている内容は、実質的に株式に係る権利を分割することが可能になるということです。
私はこれまで「株式に係る権利は分けることができず、受益権と共益権は株式名簿に記載されている人物に帰属する」と覚えていました。
しかし、投資信託を利用することにより、形式的には信託会社に受益権と共益権が帰属するものの、実質的には受益権と共益権を別の人物に帰属させることができるということを学びました。
つまり、相続にあたり「議決権は特定の相続人に、配当を受け取る権利は相続人全員に」ということが可能となり、経営者の相続の際には必要とされるスキームであると考えられるため、しっかりと理解を深めていきたいと感じました。 S様
小林智_㈲コンサルティングネットワーク13-2
信託は財産管理の一種で、議決権分離型信託や受益者連続型信託など、場合に応じてさまざまなスキームを活用していく様子を事例とともに解説するという内容でした。
講義は大変難しく感じましたが、議決権指図権者を設定しておくことで、今まで困難であった長女への自社株式の相続回避ができるなど、信託契約書に遺言機能を持たせることでニーズが広がると思いました。
受託者が亡くなった時でも信託契約を結んでいれば、派手な身内争いで議決権の分散の可能性も無くなるので、安定的な承継ができ、お客様にとってもメリットが大きいと思いました。 I様
小林智_㈲コンサルティングネットワーク13-3
信託についての知識は全く無く、非常に難しいイメージを持っていましたが、基本的な内容から実例への進行がスムーズであったので、理解しながら最後まで講義を聞くことができました。
「子供に株式等を贈与したいが、贈与すると配当が受け取れなくなる」という問題点に対し、「信託を用いれば、財産を収益を受け取る権利と元本部分に分離させ、財産の元本部分だけを子供に移転させることができ、親は、信託期間中に配当・利息を受け取ることができる」という解決策があるという実例がとても興味深かったです。
信託を活かせば、考察の幅が非常に広がるとよくわかったので、自主的に勉強して実務に活かしていきたいと思います。
また、そのために今私が行っている仕事との関係性をもっと知っておきたいです。 S様
H様
遺言や事業承継とは違い、信託には後継者に財産を移しつつ経営権を維持することや、1次相続だけでなく2次相続まで生前中に考えることができるというメリットがあることが分かりました。
前回、前々回の遺言、事業承継にも良い点・悪い点があるように、お客様の考えを理解したうえで、どの方法が適切かを取捨選択することが必要です。
そのためにもまずは、お客様とのコミュニケーションを大切にして、問題点が何かをこちらが理解し継承方法を考えるべきと感じました。
レジュメの相続スキーム③-1にある受益権の評価の計算が難しく、見直し等が必要な内容でした。

I様
法定相続分や遺留分でもめる可能性、遺産分割でもめる可能性、会社の経営権を万全にするため後継者の長男に自社株式を相続させる、遺留分の制約のため長女に自社株式を一部相続させる、長女に自社株式を相続させるのを回避したいといった問題点を信託を活用して解決してくのはすごいなと思いました。
最初受益権と議決権行使の指図権を共に親とし、信託契約で相続の発生場合には受益権を長男長女それぞれ50%ずつ、相続後の議決権指図権者を長男100%にするといったことを今後活かすべき術として学ぶことが出来ました。

O様
小林講師が自分のスキームだとおっしゃっていた、収益をリンゴの実、その元本に当たるものをリンゴの木とする説明はとてもわかりやすかったです。
先に相手に元本となる木を渡すけれど、向こう何年かの収益は自分がもらう、というようにすると、複利原価率により、10年で収益受益権評価を0にしてしまうこともできるという大変興味深いスキームでした。
ただし、途中で建物が倒壊してしまう(木が折れてしまう)というリスクは相手(子供)が背負わなければならないので、注意が必要だと分かりました。

M様
遺言代用信託が、遺言よりはるかに強く被相続人の意思を反映できるものであることを学びました。
普通の遺言であれば遺留分減殺請求があるため渡したくない相手に自社株が移ってしまいますが、議決権指図権者を決めておくことで、経営権を100%渡したい相手に渡せるというところに、第三者に会社を乗っ取られるリスクヘッジできるすばらしいスキームだと思いました。
今回の講義で、税法よりも信託法のほうが有無を言わせない力があるのだと思ったと同時に、関与しているお客様の相続人・被相続人が何も知らずに信託をやっていた場合にはどうなるのか、泣き寝入りになってしまうのか事例が気になりました。

M様
信託は難しいと小林さん自身がおっしゃっていた通り、権利や経済価値の移り変わりに違いがあり、難しいなと思いました。
法的には委託者から受託者に権利が移るが、経済的には委託者から受益者に価値が移るといったところが複雑だなと思いました。
信託を活用すると、公正証書遺言よりも様々な種類の悩みに万全に対処できることが分かりました。
その分、信頼関係がないとなかなか活用には至りにくいものだとも感じました。
事務所報の中にも信託の紹介がありますが、お客様にご紹介するには信託の知識を充分につける必要があると思いました。

K様
富裕層のお客様が信託を活用して相続対策を行っていることは知っていたものの、その目的や効果、スキームについては理解しておりませんので、お客様に簡単にスキームを話せる状態になることを目的として受講致しました。
特に企業オーナーのお客様に関しましては、財産に占める自社株の割合が大きくなっているケースも多く、株式の所有権を信託会社等に移転し受益権と議決権を分けることで、遺言等に比べ柔軟な相続対策が可能である旨を学びました。
一方、信託法が絡んでくる事や、国内の信託銀行等では柔軟なスキームを組めない事も多く、深い理解が必要と感じました。

M様
信託を利用した早期の相続対策を行う事で、相続税や贈与税の課税対象となる資産の評価額を下げる事ができます。
ここでポイントとなるのが受託者と受益者、収益受益者と元本受益者を分けて考えることにあります。
今回事例としてあげていただいたスキームは信託の利用のみでしたので、信託と縁組を掛け合わせた新しいスキームが組めないか等、様々なケースに合わせた独自性の高い相続対策をお客様にご提案できないか考えてみたいと思いました。

S様
言葉でただ説明するだけではなく、事例を出すことでより理解がしやすくなると思いました。
実務の中でも、お客様に説明をする際、案件に合った事例とともに説明することでより理解していただけるのではないかと思いました。
そもそも「信託」がどういうものか具体的に知りませんでしたが、信託の目的は資産の運用・管理・承継であること、また、「信託受益権」に転換することで財産が管理・運用しやすくなることを知り、正しく、そして賢く信託を利用することで得られるメリットはたくさんあるのではないかと思いました。

O様

株式を二人の子供に半分ずつ相続するときに、一人は財産部分の信託受益権だけで、議決権指図者を100%もう一人の子供にすることで議決権はその子供に留保され、それによって、議決権の分散を防止することができ、安定な継承ができるとういうことがわかりました。
指図権者は受益権を買い取るための資金をストックする時間を猶予されるので、議決権指図者にとってはとても有効な制度であると思いました。
相談者がどのような相続の仕方を希望しているのかを把握し、それに合う制度の活用ができるように知識を広げたいと思いました。

T様
今回の講義では、相続に係る信託の活用について学びました。
相続事例における信託の活用が極めて大きな可能性を有すること、また同時にその複雑さから活用には困難も伴うということを学びました。
しかしながら、信託自体は非常に大きな可能性を有するものであり、相続問題に対して、これまでのアプローチに加えて新たなアプローチを可能にするものであると感じました。
今後は、このようなアプローチの方法があることを十分に認識したうえで取り組んでいきたいと思います。

K様
今まで学習してきた内容とは違い、信託を活用した相続スキームを勉強しました。
信託のイメージは不動産のことばかりと思っていましたが、それ以外にも様々な事に関わっている事が分かりました。
贈与について印象的な事例がありました。普通に株式等を贈与すると、親は配当金を受け取れなくなってしまいますが、信託を活用することによって収益部分と元本部分を分離させることができ、信託期間中は配当金を受け取れます。
これは信託ならではの事例だと感じました。
信託について学べたので視野が広くなったと思います。今回学んだ事を実務でも活かしていきたいです。